満州国よ、永遠なれ

満州国よ、永遠なれ(後編)

昭和8年(1933年)6月、俺、吉田一夫は満州国の東部、琿春の駐屯地勤務となった。この頃の満州国は建国して一年を経過し、新国家発展の為に、あらゆる施策を打ち出していた。首都、新京の大都市化、奉天の重工業化、大連、営口の港湾整備、新規鉄道の…

満州国よ、永遠なれ(前編)

太平洋戦争で原子爆弾を投下し、22万人もの人命を奪ったアメリカをはじめとする戦勝国の評価は、戦勝国が正義で、敗戦国の日本国が不義非道であったという評価である。つまり世界の歴史から見れば、俺たち日本人がやって来たことは違反行為だというのだ。…