小町が宮仕えに慣れ始めた貞観八年(八六六年)閏三月十日の夜、大事件が起こった。内裏朝堂院真南の応天門が突然、炎上したのだ。何者かによって放たれた火は、乾ききった応天門をたちまちにして灰燼と化した。そればかりか、その炎は応天門の東西に立つ両…
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