倭国の正体

倭国の正体『愛しき人よ』⑦

■第7章 辰国軍の襲来 建安二十三年(218年)十月、卑弥呼の予言は的中した。邪馬幸王の率いる倭人の島の西国、邪馬台国と大穴持王の率いる東国、瑞穂国との戦乱の状況は大陸へ伝播された。楽浪からの情報で、ことを知った辰王、烏弥幸は、この倭人の島の…

倭国の正体『愛しき人よ』⑥

■第6章 倭人の国統一への進行 建安十七年(212年)正月、邪馬台国王邪馬幸は故国、辰国を復活させ、倭人兵約三百名が居留する邪馬台国の租界を設置し、塩土、布津の船に乗って、辰国を離れ、玄雄副将軍、難升米大将ら一行と奴国の志賀の港に帰って来た。…

倭国の正体『愛しき人よ』⑤

■第5章 海を越えて 建安十三年(208年)の秋、十月、邪馬台国王、邪馬幸は二十隻の船に玄雄副将軍ら家臣兵と難升米ら倭人兵を従え、懐かしき辰国の富山港に到着した。台風に遭遇することも無く、穏やかな船旅であった。塩土、布津、赤女や元辰国の兵や船…

倭国の正体『愛しき人よ』④

■第4章 邪馬台国の誕生 建安十二年(207年)大陸では臥竜、諸葛孔明が「三顧の礼」をもって劉備に迎えられ、天下三分の計を説き、漢帝国をめぐる情勢に大きな変化が生じつつあった。倭人の暮らす列島でも新興、卑弥国と旧国、山門国が敵対することとなっ…

倭国の正体『愛しき人よ』③

■第3章 倭人の国統一の始まり 建安十年(205年)正月、辰国を治める辰王、天津彦、莫優は後漢の遼東太守、公孫康の朝鮮半島攻撃により、濊人や韓人たちが恐々としてる中、一族に危機を感じ、王子、邪馬幸と漢の曹丞相の娘、麗英公主を従者や兵と共に東海…

倭国の正体『愛しき人よ』②

■第2章 遼東との戦い 建安八年(203年)正月、楽浪の将軍、公孫模と副将軍、張敞は三韓の代表、辰王から朝貢が届か無いことと、流民を奪われたことを告げに遼東に向かった。幽州の袁紹の次男、袁煕ら袁氏の残党と対峙している公孫度にとって、その報告は…

倭国の正体『愛しき人よ』① 

愛しき人よ。私は大学生の身でありながら、日本古代史の研究に誘われ、その時代に関する幻想が夏雲のように広がり、次から次へと想像が湧いて来て、何か文章にしてしまわないと、眠れなくなってしまった。そこでその幻想を『幻想・邪馬台国』として綴ること…